今週のお題「鬼」
きょうは節分です。
季節の行事では、お正月やお盆以外は、七草がゆや鏡開き、ひなあられにバレンタインデーのチョコレート、桜餅に柏餅、月見だんごなど、食べ物を食べることしかしませんが、節分はなぜか昔からしっかりとやっています。
我が家の節分の風景
節分の日は、夜になると家中の電気をつけて、戸や窓を開け放って、2階の奥から「鬼は外、福は内」と唱えながら煎った大豆を撒き、最後に玄関の外に向かって鬼を祓って終わります。
そのあとで福豆を歳の数だけ食べるのですが、ある程度の歳になったら無理になりました。
さまざまな行事の中で、節分だけはやらないと気持ちが悪いのです。
鬼は居る
今の日本では、鬼は悪いもので、神がいいもののように思われています。
しかし古くからの日本の信仰の中では、神も鬼も同様に人に仇名すことが多いものです。
どちらも畏れ敬って、神社などの聖域に封じ込められて、直接触れることを忌み、遠ざけられるものです。
彼岸から来るものは、何をもたらすにしても人間が望んでいるようには働かないものです。
禁忌を侵さないように、子どものころから遊びの中で正しいふるまいを教えられます。
鬼ごっこに目隠し鬼、わらべ唄の「誰かさんのうしろに蛇がいる」の蛇も鬼。
私たちの世界には、かつてたくさんの鬼が棲んでいました。
今もいるのかもしれませんが、人の目には映らなくなってしまっているようです。
これはこれで、とても怖いことのように思います。