皆さんはお仕事から帰ってきたときやお出かけしたあと、家に入ってどのタイミングで気が抜けるでしょうか。
愛車に乗り込んだ時、
家のソファーに腰を下ろした時、
テレビをつけた時、
パソコンの電源を入れた時、
ヨガマットの上で身体を伸ばした時、
どれも少しずつ気が抜けていきますが、私の場合はお風呂に入る時です。
禊ではありませんが、熱いお湯を頭からかけて汚れやホコリを流しながら、一緒に何か付いてきているもろもろのものを流し落とします。
会社のことや、電車の中のこと、嫌なことやちょっと引っかかることなど、自分の中にたまったよくないものを流していきます。
石鹸で泡だらけになりながら、こびりついた何かを剥がし、落としていきます。
いろいろなものが落ちたら湯船につかって、身体を伸ばします。
身体の中から、ぷつぷつとサイダーの泡のようなものが出ていく気がします。
浮世の中から別の世界に身体が流れていく感じです。
配偶者や子どもと一緒に入っている時は、こんな時に浮世離れした阿保話をします。
「1+1は?」
「2」
「そう思ってるでしょ。数学者に聞いたらそんなバカなと言われるよ」
「じゃあ何なの」
「1+1は、現実にあり得ないほど様式化して、誰にでもわかるようにしたものだから」
「3?」
「うわお。あり得ないほど単純化したな」
「3もあるでしょ」
「ああ、なるほど。熱く目的を追いかける人たちの世界にはあるね。3とか10とか」
「みんなの力を合わせて」
「もっと楽をしよう」
「なんか違う気もするけど、そういうことかな」
「いろいろあるよね。ビジネスでは1+1が3以上にならなければ成立しないし」
「1+1が1になるのは?」
「あら、エッチ」
「え? なんで?」
こんな風に、浮世離れした話を脈絡なく続けているうちに、浮世の垢が完全に抜けてしまって本来の自分に戻れるのです。
こうしていろんな気を充電していくのです。