今週のお題「秋の歌」
空気が冷たくなって、秋らしい気候になってきました。
空気が冷たくなると同時に空気が澄んで、音が奇麗に響くようになり、つい歌を口ずさみたくなります。
明るい歌を歌ってみても、何かしっくりきません。
春や夏には楽しく歌えたのに。
秋になって歌う歌は、短調の曲のほうがしっくりきます。
「十五で姉やは嫁に行き お里の便りも絶え果てた」の赤トンボや、
「お部屋は北向き 曇りのガラス 虚ろな目の色 溶かしたミルク」のちいさい秋みつけた、
「窓打つ嵐に 夢も破れ 遥けき彼方に 心迷う」の旅愁など、
細い歌声が、冴え渡った青い空の元、枯れた野原の上を流れていきます。
春や夏と違って、秋はこれから冬に向かって、虫たちや草などの多くの命が消えてゆく、終わりを強く意識させられる季節です。
夜の闇も深くて暗く、中島みゆきさんや井上陽水さんの歌が似つかわしく感じます。
歌い終わった後にも、なぜかため息が出てしまったりします。
夏がいちばん好きな私にとって、秋は少ししんどいです。