ほのかに待っていた、矢村いちさんの「声がだせない少女は『彼女が優しすぎる』と思っている」2巻がようやく出たので、ご紹介します。
このお話は、失声症の少女と、それに関わる人たちのお話です。
主人公の真白 音(ましろ おと)と、とある事情で深くかかわることになった心崎 菊野(ここさき きくの)が少しずつお互いを理解しあう中で、前巻から出ていた習志野 咲(ならしの さく)、中村 ミドリ(なかむら みどり)の二人がレギュラーに加わりました。
人がみんな心のどこかに抱えている悩みを、彼女らは少しずつ、慎重にほどこうとしています。
「あの2人を見てて 最近少し思うんです 私には本当の友達はいるのかな? って」
「心の声が聞こえても 関わらなければ本当のその人は分からないのに 関わろうともしなかった」
「そっか 同じ気持ちか!」
「いつかきっと たえられなくなる日がくる いっそ少し ほんの少し 嫌ってくれたら」
(いやなぜに爆笑!?)「だってさ それ 手遅れだもん」
「暑くて汗がベタつく 人混みはウザい それなのに 嫌じゃない」
「音ちゃん ツインテに会えて よかったよねー」「どうした 変なモンでも拾い食いしたのか?」
そして万感の思いの込められた
「音(おと)」
傷つくことを恐れて、傷つけることを恐れて越えられないものを、それぞれの持っている力や特性で越えて行く彼女らが、もっともっと幸せになれることを願います。
そのためのきっかけはもう在って、大きく波紋を拡げているのですから。
1巻の感想も併せてご覧ください。