満を持しての最終巻、押切蓮介さんの「狭い世界のアイデンティティー」5巻をご紹介します。
漫画業界を震撼させた恐怖の連載も、ついに最終巻を迎えました。
押切さんも漫画業界に対していろいろ思うところもあってなのか、「いいのか、これ」の実名登場多数で、今後の押切さんの作家生命に不安を感じてしまいますが、大丈夫なのでしょうか。
お話の中にも出てきたように、現実の漫画業界や出版業界には、課題と不安が山積みです。
紙に印刷された本、活字の本のニーズはどんどん減っています。
ネットに毎日たくさんの作品がアップされていますが、それで報酬を得るためのスタイルがまだ確定されていません。
これまでのように、作者が渾身の力で創り上げる作品の発表の場はどんどん減っていきます。
読者が今できるのは、好きな作家の作品を買い続けることだけですので、これからもどんどん買っていきたいと思います。
面倒くさい話になってしまいましたが、私は藤田和日郎せんせいがあんな形で再登場して、相変わらずとんでもない熱量をほとばしらせてくれているのを見ただけで大満足です。