6巻まで買っていて、続編が出ないなあと思っていたら1年前に最終巻の8巻が出ていた岡田磨里さんと絵本奈央さんの「荒ぶる季節の乙女どもよ」をご紹介します。今月ようやく7巻と8巻を購入しました。
いささか時期遅れの感もありますが、気にしません。
女子高生がSEXについて考えるお話です。
かなりあけすけな描写もあるのですが、どこか保健の時間的な、いやらしさよりも概念が先行していて、思ったほどいやらしい感じはありません。
むしろ透明感のあるストーリー展開で、いちばん生々しいと思ったのが「しらがの鼻毛」でした。
昔、松苗あけみさんが「純情クレイジーフルーツ」というマンガを描いていて、ずいぶん過激だなあと思った記憶がありますが、これはさらに直接的なのですが、読んだ印象は純情クレイジーフルーツの方が切実でいやらしかった気がします。
実際はSEXについて考えるというより、自分たちの想像して考えていることと、感情がうまくかみ合わないのに戸惑いを感じ、そのかみ合わなさの原因を知りたいともがいているお話なので、そのあたりがいやらしさを感じない原因なのでしょう。
事実、最終的にはSEXなどはどうでもいいことのようにどこかに飛んで行ってしまい、彼女たちがそれぞれの行きたい道を進んで行きます。
結局のところ、「SEX」という自分たちにとって未知であり、怖いものに向き合うことで、自分たちの本音に近い欲求を見つけ出していこうというお話です。
年齢が低いうちに見ると、大きく動かされる部分もあるでしょう。
いろいろなものに真剣に向き合う時期があるとないではその後の人生の楽しみ方が全く変わってきます。
無駄に思えるかもしれない時間を節約すると、得られたはずの多くのものを取り逃がしてしまいます。
だからもがきましょう、皆さん。
こちらもとてもおもしろいです。