今週のお題「ごはんのお供」
9月と言えば、そろそろ新米の季節です。
新米は含まれている水分量も多く、吸水もよいので、水の量に注意して炊かなければなりませんが、やはり味も香りも格段にふくよかで、口に含むと生きて来てよかったと感じられます。
ごはんのお供と言えば、かつては食卓に必ず載っており、さらに漬物や佃煮も出されていました。
江戸むらさきやナメタケ、キャラブキなど、味が濃くてごはんがどんどん進むものなど、とても好きでした。
今の我が家の食卓には、これらは慎重に取り除かれており、漬物や佃煮は一品だけ、一人分ごとに皿を分けて出されます。
ごはんのお供などは購入すらされていません。
これはもちろん、健康のためです。
食に対するポリシーが、「たくさん食べて健康になろう」から、
「適切な食事量で健康を保とう」に変わってきたのです。
20代までは、いくら食べても体重が増えることがなかったのですが、30代くらいから食べた分だけ体重が付加されていくようになりました。
今は空腹感がなくなるまで食べるだけで、体重が増えてしまう身体に替わってしまっています。
ご飯をお代わりして3杯食べる時代は遠くなり、1杯に抑えると達成感を感じるようになりました。
ああ、「なめたけ」… ああ、「ごはんですよ」...
あの濃い味で白いご飯にぴったりと寄り添うものたちに、再び出会える日はもう来ないのでしょう。
買い物に行った時に、並んでいる瓶を見るたびに、遠い記憶の中にだけある彼らと、喪失感をかみしめています。
そんな風にストイックになっている私でも、ご飯を食べるのを抑えきれない時があります。
相方の作る料理の中で、ご飯一杯で食べきるのがもったいなくて、お代わりしてしまうものがあるのです。
一つ目はカレー。これにたっぷりの福神漬けを載せていただきます。
一杯で済ませられた時の達成感は尋常でないものがあります。
カレーはヤヴァイです。
二つ目はからあげ。
からあげに対する欲求は、子どものころから魂に刻み込まれているように思えます。
揚げたての唐揚げを食べていると、その時間が永遠に続けばいいと祈念してしまいます。
唐揚げをベースに錬成されるチキン南蛮はさらに私の自制心を打ち砕きます。
甘酸っぱいタレをからめて、タルタルソースを載せるなんて、なんて圧倒的な暴力なんでしょうか。
泣きながらお代わりを頼んでしまいます。
なんだか飯テロのようになってきましたが、秋はおいしいものが多い季節です。
大好きなサンマは大変なことになっているようですが、強い自制心を持って乗り切っていこうと考えています。