まさか出ないだろうと思っていた西遊妖猿伝の新刊が出てしまいました。諸星大二郎さんの「西遊妖猿伝 西域編 火焔山の章1」です。
西遊妖猿伝の大唐篇が始まったのが1984年、紆余曲折があって出版社が3回変わり、2009年に西域編が始まった時にも驚愕したのですが、今回はそれ以上に驚きました。
御歳71歳でこの連載を始められるとは...
今回のお話では新しい登場人物が大勢登場しているのですが、どの一人をとっても不穏さしか感じない個性の強いキャラばかりです。
西遊記の火焔山の牛魔王篇のあたりのお話ですので、西遊記の中でも一番おもしろくなるところです。期待せずにはいられません。
気のせいか、悟空が以前ほど無敵の強さという感じではなくなっているような気もしますが、戦っている相手が子どもたちのため、セーブしているだけかもしれません。
大唐篇で孫悟空が斉天大聖となるときに、斉天大聖を名乗る無支奇からその称号をもらうのですが、その時の無支奇がゴヤの我が子を食らうサトゥルヌスそっくりで、とても印象に残っています。
諸星大二郎さんは、ミニマリストになっても絶対捨てない本の中にいくつも入ってしまうくらい大好きです。
ああ、また読み返したくなってきた... こちらもいずれご紹介します。
とりあえず、西遊妖猿伝の新章がスタートしてしまいました。
もう続きが楽しみでたまりません。