捨てられないものについて考えてみたのですが、ほんとうに捨てられないものってあるでしょうか。
よくよく考えてみると、意外に少ない気がします。
生活用品、家具、家電
家具や家電、生活用品など、ふだん生活で使っているものは、その機能が必要なので、機能が満たせなくなったら手放すことになります。
現在のものより優れた機能の製品が出れば、そこで買い替えることになるので、前の製品はもういりません。
生活で使う品物は捨てられるでしょう。
趣味のアイテム
食器のコレクションや電車の模型、切手や標本など、趣味のアイテムについては、捨てるのはかなり難しいでしょう。
車などもここに入るかもしれません。
それでも、引っ越しをして今より小さい家に住む場合は捨てなければならなくなります。
倉庫などを借りて趣味のアイテムを収める人もいますが、手元に置いて常に見ることができないのであれば、手放した状態と本質は変わりません。
歳をとって老人ホームなどに入るようになれば、ほとんどのものを手放すことになります。
貴重品
貴重品は、基本的に何かあった場合にお金に変えるためのものです。
いざという時に手放すのが前提と言えましょう。
捨てるのが特性のアイテムです。
人間関係
このあたりが一番捨てにくいものかもしれません。
親、子、兄弟などの肉親は捨てても関係は変わりません。捨てても捨てなくても、関係性に変化はおきない気がします。
友人が一番捨てにくい気もしますが、すでに数年、数十年会っていない友人もいるので、これは捨てていないといえるのかどうか…
こういう友人関係のメリットは、すでに故人になった友人も、今もあそこで暮らしていると考えることができる点です。
大切な友人の一人は、今も秋田に住んでいるはずです。
まあ、あの世にいてもこの世にいても、友人関係は変わらないという気もします。
どうしても捨てられないもの
そんなこんなでいろいろ考えて来ると、私にとってどうしても捨てられないものはありません…
いや、配偶者がいるか。
配偶者のいちばん大きな特性は、長い時間、共有してきた時間、空間があるという点です。
時には口に出さなくても、ちょっと視線を動かしただけで、
「うるさいわね、わかってるわよ。明日までに何とかする予定だから!」
「うるさいって、まだ何も…」
「あーうるさい。これだから小心者は!」
「…ヒドイ…」
例があまりよくありませんね。
いっしょに笑えること、腹を立てられること、先を見られること、過去をなつかしめること。
それらすべてを備えているものは、肉親以外には配偶者しかいません。
私は配偶者に先に死なれたら、寂しくて死んでしまう自信があります。
ウサギのようにか弱いのです。