今週のお題「好きなお店」
好きなお店がずい分過去のものになってしまいました。
大学時代によく行っていたお店はほとんど閉店してしまっています。
今は大学時代に住んでいた街からかなり離れたところに住んでいるので、数年に一回くらいしか行けないのですが、行くたびに街の様子が変わっていて、
「ここは本当に私が住んでいたところか?」と思ってしまいます。
けっこう好きな街でしたので、寂しく感じてしまいます。
大学時代に一緒にいろいろなことを一緒にした友人は、もうほとんどその街にはいません。
みんなどこかに行ってしまいました。
そのころによく行っていた喫茶店も大勢で集まるときに使った駅前の大きな喫茶店を除いて、すべてなくなってしまいました。
友人たちと集まっていろいろな企画を話し合った店も、
デートで入った少し落ち着いた店も、
みんななくなりました。
最近は、その街に行くのもおっくうになってきています。
また変わった姿を見せられて、思い出がかけらも残さずに消えていくのを思うと、行かない方が自分の中に残しておけるような気がしてしまうのです。
あのころ付き合っていた女性は趣味がよくて、私が行かないようなお店をいくつも紹介してくれました。
落ち着いた空気の中で、彼女に見つめられながら、どうでもいいようなことをずっと話し続けていました。
その彼女もいなくなってしまって、もう何年も経ちます。
時々、あの町に戻ればあの懐かしい喫茶店の中で、今も彼女が待っているのではないかと思い当たり、狂おしいほどにあそこに、あの場所に行きたくなってしまうのです。