アトランタオリンピックの金メダリストの恵本裕子さんが原作者として参加し、小林まことさんが漫画化している「女子柔道部物語」をご紹介します。
小林まことさんは「1・2の三四郎」でその面白さにはまりました。途中、まったくわけのわからない作品もいくつかありましたが、「What's Michael?」のマイケルはかわいかったですね。ありそうでまったくないエピソードもたくさんありましたが、猫を飼っている立場で大爆笑しながら読ませてもらいました。
スポーツもののひとつの集大成が「柔道部物語」です。
柔道部のメンバーやライバルたちが、決して格好良すぎることなく、ある意味過剰なリアリティで描かれており、ラストまで怒涛の勢いで話が進んでいきます。
脇役の、さらに外側にいるようなスポーツトレーナーのお姉さんや、明太子屋のおじさんたちの存在感がすごくて、とても濃密なドラマを楽しめました。
その柔道部物語に対して、この「女子柔道部物語」は元金メダリストの実体験に基づいています。それなのに、なんでこんなに面白いのか。
主人公のえもが天然で面倒くさいキャラなんですが、モチベーションの上げ方がリアルで、嘘くさくなくて、うんうんと頷いてしまいます。
出てくるキャラがみんな立っていて、こんなに密度が高くてどうするの状態ですが、カムイ南高校の女子柔道部メンバーたちはちゃんと輝いています。
これからどうなっていくのかが楽しみです。
柔道部物語にもあった運動部あるあるの、フルに練習した日に足ががくがくになってものにつかまらないと歩けない、階段が上れないは本当にあります。慣れてくるとそんなことはないのですが、初めてそうなった時は本当に泣きました。
これは本当に面白かった。運動部に所属したことのある人なら燃えてしまうこと請け合いのマンガです。 楽しかったなあ、あのころ…