今回は城平京さんの「雨の日も神さまと相撲を」のご紹介です。これはとんでもなく可愛らしいラブストーリーでした。
城平さんに初めて出会ったのは「虚構推理 鋼人七瀬」でした。表紙がちょっとアレだったので期待はしていなかったのですが、読み始めたら止まらなくなりました。
アリなのか、これ… もちろんアリでした。
デビュー作の「名探偵に薔薇を」を追いかけましたが、これも衝撃でした。
思わずゾクゾクとした「名探偵を呼びます」のセリフ。
孤高の探偵、瀬川みゆきがいつか薔薇を受け取れることを願ってやみません。
そして今度は「雨の日も神さまと相撲を」です。
虚構推理シリーズに似た異世界と日常のはざまで、両親をなくした中学生の男の子、逢沢文季(あいざわふみき)が相撲の好きなカエルの神さまたちと交流します。
ヒロインはかんなぎとしてカエル様の意向を村の人たちに伝える遠泉真夏(とおいずみまなつ)。
カエルの神さまというとんでもない話が普通の日常の中に溶け込んでいて、そういうものかと思わせられ、何度もひっくり返される理解は心地よく、すべてが絡み合ってお話が進んでいきます。
このお話のもっともすばらしいところは、ヒロインがかわいいところです。
最初の印象はごつくて強い女の子なのですが、その特徴がかわいらしさを10倍増しにしてしまいます。
主人公は華奢で平均より小さい男の子ですが、この子がまた凛々しくて、かっこいいのです。
しあわせな気分に浸りたい方は、ぜひご一読ください。
とても切ない、名探偵ならではの孤独。
真実を追い求める通常の推理とは全く違う、虚構推理が冴えわたります。
この原作を基にしたマンガも出来が非常によいので、別の機会にご紹介します。
アニメ化もされており、今YouTubeでも無料公開中です。これもお勧めです。