今週のお題「卒業」
もはや国民的マンガといっても過言ではない、尾田栄一郎さんの「ワンピース」。
出会いと別れ、卒業といえばいくつもの名シーンが思い出されます。
いまだに心に残っている別れがいくつもあります。
その中ですぐに思い出されるのがこのあたりです。
サンジとゼフの別れ
サンジがルフィの仲間になって赤足のゼフのもとを去るとき、何とかクールに去ろうとするサンジですが、命より大切なゼフにかけられた一言で決壊してしまいます。
「おいサンジ カゼひくなよ」
「オーナーゼフ! 長い間クソお世話になりました!」
爆泣きしながら土下座するサンジは異常にかっこよかったです。
これはワンピースの第8巻に収録されています。
ヒルルクの桜
これはアニメでも涙が止まらなくなってしまったエピソードです。
貧乏なやぶ医者のヒルルクは、国王に占有された医者たちの代わりに人々を治療して回ります。やぶ医者なので喜ばれるより嫌がられているのですが、熱意だけはものすごい。
人とトナカイのハーフ? のチョッパーは、差別され、迫害されまくって他者をまったく信じられなくなっています。そのチョッパーの心を開いたのは、ぶきっちょで熱血漢のヒルルクの行動でした。
ヒルルクは自身も病気になっている状況で、王宮の医師団が全員病気になっているという情報を聞き、それを治療するために王宮に向かいます。それはヒルルクを捕えるための罠で、医師団はぴんぴんしていました。
ヒルルクは、病とチョッパーの間違いで終わりかかっている自分の命を置いておいて、医師団が無事だったことを喜びます。
「人はいつ死ぬと思う…?
心臓を銃で撃ち抜かれた時……違う
不治の病に犯された時……違う
猛毒キノコのスープを飲んだ時……違う!!!
…人に忘れられた時さ…!!!!」
「まったく!!!! いい人生だった!!!!」
そしてチョッパーに約束した、毒のスープでは死なないという約束を守るために、爆薬を一息に飲み干して爆死します。
不器用な男が、自分の正しいと思う未来を肯定するために選んだ別れは、国王配下の人間たちにも突き通ります。
自分の欲しい未来のためではなく、患者たち、他人のために走り通したヒルルクの姿はとても美しくて、晴れやかでした。
これはワンピースの第16巻に収録されています。
ビビとゆかいな仲間たち
ワンピースの23巻に収録されている、ビビとルフィたちの別れもなかなかぐっときます。
「いつかまた会えたら!!!」
「もう一度 仲間と呼んでくれますか!!!?」
カップヌードルのCMで激烈にダサく再現されていて目を覆いましたが。
今となっては手に取ることもなくなりましたが、最初のころのワンピースは面白かったですね。